おはようございます。
今日は「健康になるための筋肉」のお話です。
筋肉がどれだけ健康寿命に影響しているのか
何回かに分けてお伝えしますのでよろしくお願いします!!
【筋肉の基礎】
筋肉というのはゴムのように伸び縮みする
というのが主な役割なのですが、
それが骨・骨格を支えたり、
関節を動かしたり、
内臓を動かしたり、
呼吸したり、
体の多くの機能は「筋肉の動き」から成っています。
筋肉は大きく分けて3種類あります。
・骨格筋(こっかくきん)…関節を動かす筋肉で自分の意志で動かすことができるものです。一般的に「筋肉」と言われて、イメージするものが骨格筋でしょう。
・心筋(しんきん)…心臓の筋肉
・平滑筋(へいかつきん)…内臓の筋肉
心筋や平滑筋は、自分の意識せずとも勝手に働いてくれている筋肉です。
特に骨格筋だけでも400種あるといわれていますが、
この筋線維をつくるのが
・タイプⅠ繊維(遅筋、赤筋)
・タイプⅡ繊維(速筋、白筋)
です。
いきなり記号が多くなって難しくなりましたが、
筋肉の中には赤身と白身が混ざっていると思ってください。
お寿司を例にするとわかりやすいですね!
イメージとしては赤身魚と白身魚です。
赤身の筋肉は『酸素をたくさん摂り込んでエネルギー』を生み出します。
白身の筋肉は『糖を使って』
エネルギーを生み出し瞬発力を生み出しますが疲労しやすい筋肉です。
割合は1:1よりも少し白筋が多いくらいなのですが
黒人の方は足が速く跳躍力もあって、日本人よりも白筋が多いです。
なので、陸上競技やサッカーなど走る競技が
海外に比べて劣ってしまうのは
遺伝によるところが大きかったりします。
日本人は赤筋の方が多いので
持久走に向いているといわれています。
昔、飛脚という職業があったように
長く走るのに向いている民族のようですね。
赤身の筋肉は糖・タンパク質・脂肪酸をつかって
エネルギーを生み出すのですが、
特に『脂肪酸を多く使って』筋肉を動かしてくれます。
なので、有酸素運動が重要と言われるのは
瞬発力を必要としない運動をすることで
主に赤筋をつかうことで脂肪を燃焼させることが目的なのです。
【疲れ知らずの体を手に入れる方法】
次に、
この筋肉のどこでエネルギーをつくっているのかです。
それは「ミトコンドリア」と呼ばれるところ。
中学校の理科で習いましたっけ?
ミトコンドリアは私たちの全細胞40兆個の中に
ほぼ存在していてミトコンドリアだけで
体重の1/10の重さを持ちます。
私たちは『食事によってエネルギー源を補給』するのですが、
栄養源とミトコンドリアでATP(アデノシン3リン酸)という
エネルギーをつくります。
ミトコンドリアというのは全身の細胞の中にあり
エネルギーを生み出すものですが、
筋肉では
『トレーニングでミトコンドリアを増やすことができる』のです。
筋肉=エネルギー発生工場
と同じことなので、
①トレーニングをする
②ミトコンドリアが増えてATP(エネルギー源)がでる
③長時間疲れずに動ける、持久力が上がる
ということなのです。
ミトコンドリアができ上がるメカニズムは
トレーニングをすることによってエネルギーを消費した時の
”エネルギー枯渇状態、飢餓状態”が遺伝子に危険信号を送り
ミトコンドリアを作ろうとするのです。
トレーニング内容は有酸素運動が良いとされていますが、
定期的に行わないと1ヶ月程度で元のミトコンドリア量に戻ってしまい、
さらに年齢と共にミトコンドリアは減っていきます。
”痩せ体質”
といわれるものは、ミトコンドリアが
多く存在している状態なので、
ミトコンドリアが多い=基礎代謝量が高い=太りにくい
ということになります。
定期的な運動がダイエットに良い理由は
痩せ体質を作る意味でも重要なのです。
【筋肉と糖尿病の関係】
糖尿病の方は必見です。
糖尿病は
血糖値を下げるホルモンのインスリンが出なくなったり、
インスリンの効きが悪くなることで
血液中の糖の量が高い状態になる病気です。
『病気のデパート』といわれるくらい
いろんな合併症を引き起こしますが
心筋梗塞や脳梗塞をはじめ、腎不全など
かかりたくない病気だらけ…。
筋肉を高い負荷で鍛えると
インスリンがたくさんでやすくなり、
筋肉が糖質を取り込みやすくなります。
トレーニングするとエネルギー不足になりやすいので
血液中にある糖質をたくさん取り込み血糖値を下げてくれます!
「食事制限しているのに血糖値が・・・」
という方はトレーニングや運動で改善していくかもしれません。
【やせ体質のつくり方】
筋肉は非常に代謝が高い組織です。
人はぼーっとしているだけでもエネルギーを消費しています。
何もしていない
安静時のエネルギー消費量は
総エネルギーの23%も使ってしまいます。
筋肉を動かしているときは30~40%も消費しています。
「体温が低い・・・」
「代謝が悪くて・・・」
という方は筋肉をつけるということが
重要であることがわかるかと思います。
【85歳からでも筋肉が増やせることをが証明された】
ヒトは筋力や筋肉量が20~30歳でピークを迎え
加齢とともに減っていきます。
医療技術が発達してヒトの寿命は延びました。
しかし、
健康な状態で寿命が延びているわけではありません。
現状では日本は先進国の中でも寝たきりの期間が長い国です。
筋肉がどんどん衰えていき
ヒトは『80歳までに筋肉量が1/3まで失われる』
といわれています。
しかし!
デンマークのイザベル・クライガー博士らは
85歳~97歳の高齢者を対象に
約3か月間(12週間)の高負荷のトレーニングを実施したところ
・膝を伸ばす筋力が41~47%アップ
・太ももの太さが9.8%アップ(白筋繊維は22%アップ)
しました。
97歳でも専門家の指導の下、
適切なトレーニングをすると
筋力アップすることが証明されたという事です。
どんなに年齢が高くても筋力はアップするのです。
【なぜ加齢により筋肉が固くなるのか、その対処法】
筋肉トレーニングは健康寿命を長くするうえで
とても重要であることをお伝えしてきました。
実際に筋力が落ちてしまった状態を
サルコペニア(加齢による筋力低下)や
フレイル(虚弱)と言われ注目されています。
70歳以上になると
筋肉の太さは1年に1%程度の割合で
減っていくこともわかってきました。
それでも、患者さまの中には
「一か月前まであんなに元気だったのに、どうして・・・」
と一気に歩けなくなる人、
寝たきりになる人はたくさんいます。
急激に筋力が低下する原因は
『筋硬化症』と呼ばれる筋肉の中の
脂肪や結合組織(スジみたいなもの)が大きくなり
筋肉の質が変わっていきます。
筋肉が固くなってしまうと前述の
ミトコンドリアを作る、
代謝活動をするということが
できなくなるということです。
では、どうして筋肉の脂肪やスジが筋肉の質を悪くするのかというと
脂肪細胞が広がると
免疫細胞のマクロファージや
TNF-α、IL-1、IL-6(インターロイキン)
といった
『炎症性物質』が出てきて
炎症により筋肉の質がどんどん変化してしまうのです。
変形性膝関節症でひざの関節が
ずっと腫れているという方は非常に多いです。
慢性期になると炎症は起きていないといわれていますが、
そこまでの過程では炎症が起きます。
変形性股関節症も
炎症が起きていた期間が長いほど骨の変形も強くなります。
それだけ『炎症を起こさないために』筋肉を鍛えて
脂肪を燃焼させていくということが重要なんです。
いつまでも長く健康を維持するためには
①筋肉トレーニングでミトコンドリアを増やす
②有酸素運動で『赤筋』を増やして
脂肪をエネルギー源にできる体へ
③『筋肉の質』をよい状態にキープするには
適度な運動で脂肪を減らし体を炎症から守る
ということが言えます。
今からでも筋肉は付きますので
一日43分の散歩など簡単なことから始めていきましょう!!
『43分の散歩』のススメは下のURLから。
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